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3.1. identification

by admin last modified 2006-11-01 07:09
   ncRNA解析を行うための第一歩はncRNA遺伝子を同定することです。ncRNA遺伝子の同定は、タンパク質をコードする遺伝子の同定とは異なり、open reading frame(ORF)やコドン使用頻度などのゲノム配列から得られる特徴が多くありません。そのため、データベース上の既知のncRNA遺伝子と類似のものを検索したり、cDNA中に含まれるncRNAを発見したりするためには、二次構造を考慮してRNA配列を比較する必要があります。
   GardnerとGiegerichによれば、二次構造を考慮してRNA配列を比較する手法は、多くの場合、以下の3つのアプローチに分類されます。



   また、近縁ゲノムと比較してncRNA保存領域を抽出する手法があります。保存領域は重要な機能をもっているために進化的に保存されていると推定されることから、比較ゲノムが注目を集めるようになってきました。比較ゲノムの保存領域からncRNA候補を発見するツールとしては、QRNAとRNAzが挙げられます。QRNAは、SCFGを用いてncRNAモデルを比較します。RNAzは保存領域のマルチプルアライメントから共通二次構造を推定し、共通二次構造の自由エネルギーと単独配列の最小の自由エネルギーを比較することでRNAを判定します。
   その他には、個別のncRNA遺伝子の一次配列や二次構造上の特徴からncRNAを発見するツールも存在します。tRNAscan-SEは二次構造を含めたtRNAの情報を利用したツールで、真核生物および原核生物のゲノム配列から99%以上の精度でtRNAを発見することが可能です。また、snoRNA予測のsnoScan、miRNA予測のMiRanda、Riboswitch予測のRiboswitch Finderというツールもありますが、tRNAや高い配列保存性をもつrRNAのように、高い精度で予測できていないのが現状です。
   ncRNA遺伝子の同定手法にはまだまだ問題点も存在しますが、これらの問題点も日々改良されており、新たなRNAの配列情報解析技術も提案・開発されていますので、今後、多くのncRNA遺伝子が同定されることが期待されています。


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